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歳を重ねても快適な家に!注文住宅で対策しておきたいバリアフリーのポイントとは 2020.11.21

注文住宅の家は、メンテナンスを必要としながらも長持ちし、次の代まで引き継がれることもあります。

ただ、長く住み、引き継がれることを考えると気をつけておきたいのが、高齢になっても快適に暮らせる家の工夫です。

そこで今回は、注文住宅だからこそ長く快適に暮らせるように対策しておきたいバリアフリーのポイントについてお話していきます。



注文住宅だからこそ対策しておきたいバリアフリー

誰もが年齢を重ねていきます。歳を重ねていくことは自然であり、誰一人として避けることができません。

高齢になるということは、少しずつ体が思うように動きづらくなったり、5年前は大丈夫だったのに足が上がりづらくなったりと、ちょっと前までは何でもなかったことが、大変なことのように感じられるものです。

注文住宅を検討するときには、高齢になったときのことをイメージし、バリアフリー対策を考えておきたいところです。

今からお話するバリアフリー対策とは、高齢者や体に不自由のある方が毎日円滑に暮らせるように工夫して建築するということです。

最近では、ユニバーサルデザインという言葉も広がっていますが、同じように受け取ってもらってよいでしょう。

誰もが快適に、そして安全に暮らせる家造りを考えたとき、バリアフリー対策は外すことのできないポイントになります。


バリアフリー対策をやっておきたい理由と考え方

バリアフリー対策をやっておきたい理由について、もう少し詳しくご紹介します。


(1)高齢者が気をつけたいお家での事故

バリアフリー対策をやっておきたい理由のひとつは、高齢者の家の中での事故防止です。

最近の消費者庁の調査では、家の中での転倒や溺死などが増えてきているという報告もあります。

また、寒い季節に多いのがヒートショックです。

ヒートショックとは、暖かい部屋から寒い浴室に入ったとたん起こる事故です。脳梗塞を引き起こすこともあるので、油断できない事故原因になり得ます。

これまでなら何でもなかったことが家庭内事故の原因につながるかもしれないので、バリアフリー対策はやっておきたいところです。


(2)段差の解消

バリアフリー対策を考えたとき、基本となるのが家の中の段差をできるだけ低くする(なくす)ことです。

廊下と居間の境目の敷居やトイレに入るときの小さな段差、部屋と部屋を仕切るためのレールなど、つま先がつまずいて転倒してしまう可能性があります。

また、段差と一緒に考えてほしいのが部屋の中に敷いているカーペット。カーペットの角も足を取られやすいので、段差と一緒に対策しておくことが基本です。


(3)今すぐかちょっと先か

バリアフリー対策を考えるとき、今すぐ必要なのか、もうちょっと先に必要なのかを考えておきましょう。

今すぐ必要なら、注文住宅の設計時点でバリアフリーを取り入れておく必要があります。

ちょっと先に必要なら、手すりなどは今すぐ設置しないけれど、手すりを取り付けられるように下地は作っておくというような、未来への対策を行うことができます。

すべての箇所に「未来への対策」はできないかもしれませんが、少しでも対策できれば、バリアフリーへリフォームするときの費用を抑えることができる可能性もあります。


(4)介助や介護も考えておこう

バリアフリー対策で考えておきたい3つ目は、介助や介護の利用です。

バリアフリーというと、手すりやスロープを思いつかれることが多いですが、実際には浴室
やトイレ、洗面といった場所にもバリアフリーが必要です。

そしてこうした場所でのバリアフリーには、段差をなくすこと以外に、介助や介護をする人のスペースも必要だということです。

特に浴室やトイレは、介助者や介護者が一緒に空間へ入るので、一人用のスペースや車いすが入れるだけのスペースでは、狭くなって適切な介助や介護が難しくなることもあります。

最低でも介助者や介護者一人とご本人が入れるだけのスペースを間取り設計で考えておきましょう。

例えば、トイレで車いすから便座へ移動するとき、介助者が一緒に入るとすると1.5人分くらいのスペースは必要になります。


バリアフリー対策のポイントとは

それではバリアフリー対策のポイントをお話していきます。


(1)トイレと寝室の関係

年齢を重ねることで、就寝時にトイレへ行く回数が増えてしまう方もいらっしゃいます。

しかし、毎回寝室から離れた場所のトイレに行くのは面倒で、離れたトイレへ行くことで眠気がなくなったら眠れなくなります。

こういった悩みを解消するためにも、寝室のそばにトイレを設置しておきましょう。


(2)洗面所は高さに注意

バリアフリーを考えるなら取り入れてもらいたいのが、忘れられることが多い洗面所の高さです。

立って洗面所を使う人と、車いすで使う人とでは適切な高さが変わります。また、車いすで洗面所を使う場合、車いすのまま洗面台まで近づける工夫も必要です。

バリアフリー対策を導入するなら、洗面所は最初から車いすでも使いやすい高さや奥行きにしておきたいですね。


(3)廊下や入り口の幅す

廊下や部屋の入り口の幅ですが、車いすが入れる幅を意識しておきましょう。

そして廊下に関しては、手すりを設置する可能性もあるので、手すり+車いすでも余裕で通れる幅が理想的です。


(4)玄関アプローチや玄関

玄関アプローチや玄関部分はスロープがオススメです。

階段は年齢を重ねると段差が怖くなってきます。特に薄暗くなってからは段差が見えづらいため、踏み外してしまう可能性も高くなり、事故を引き起こす原因にもなりかねません。

どうしても段差ができてしまう場合は、足下を明るく照らすように工夫しておきましょう。


(5)キッチンは高さ調整できるとベスト

キッチンは年齢とともに適切な高さが変わってきます。

そこで高さ調整ができるキッチンを検討しておきましょう。健康なうちは立ったまま楽にできる高さに。

長時間立っているのがつらくなったときは、少し低めに調整して快適に。

長く使えるキッチンの設備を選んでください。


今もこれからも快適に暮らせる家を

長く快適に暮らすためには、年齢によって体の調子が変化することを理解しておきましょう。

注文住宅だからこそ自由度が高く、細かく対応もできるため、30年後、40年後を考えた理想の家をイメージしていただきたいです。

その上で、今もこれからも快適に暮らすためにバリアフリーを検討し、必要になる部分には最初から取り入れていきましょう。